代表メッセージ

はじめまして、Orbitics代表の板橋です。

会社として担っているMission、今後の目指す姿、そして私自身の想いを綴りましたので、是非ご一読頂けますと幸いです。
ANAグループでは、会社名を空港コードと同様に3レターコードで表現する文化があり、Orbiticsは「OBX」と称しています。そのため、以降の文面では社名をOBXと書かせて頂きます。

ANAグループでは、アフターコロナやポストコロナを捉え、その環境変化を踏まえた事業構造改革を進めています。その一つが、持続的成長に向けたANA経済圏の拡大(ワクワクで満たされた「マイルで生活できる世界」の実現)の具現化になります。私自身も、コロナ禍で航空運送事業が苦境に直面する中、この新しい世界観のデザインの中心メンバーとして携わってきました。それ故に、2022年度からゲートアプリ、ECモール、ANAPayと次々と新しいサービスのローンチされている事にワクワクを感じているとともに、これからの一層の成長に向けて強い想いも持っています。

このような背景の中、ベンチャーマインドを忘れないANAグループが、データ活用の領域でも新たな挑戦を行う事になりました。ANA経済圏の拡大は、言い換えると、ANAグループのアセットやデジタル技術を活用したエコシステムの創造でもあり、そのためには高度なデータ利活用が不可欠となります。OBXは、データベースマーケティングをコア事業とする戦略的な出島事業会社として、ANAグループのマーケティング事業をリードするANAX株式会社とデータ活用を強みとするアポロ株式会社との合弁により設立されました。OrbiticsはOrbit(衛星)+Analytics(分析)の造語になりますが、まさに衛星のように事象をデータで俯瞰し縮図化することで新しい価値を見出していく想いを込めています。

また、「出島化」も拘りです。私が務めていた経団連のDX会議にて、大企業のDX推進には「出島化」が不可欠と位置付けましたが、忍者のように、新しいカルチャーとこれまでにないスピード感で事業を成長させていきます。その中で大企業のDXのあり方も併せて模索していきたいと思います。

ANAグループは年間約5,233万人※に及ぶ国内際の航空利用データ、約4,000万人のANAマイレージクラブの会員データ、ANAカード、Payなどの決済データなど膨大なデータを保有しています。OBXは、これらのデータを利活用し、ANAグループが所有もしくは提携するサービスの利用や回遊を高め、ANA経済圏拡大のエンジンを担っていきます。そのために、最先端のマーケティングの知見や高度なデータサイエンス力に裏打ちされた戦略や施策のデザインと実装がミッションとなります。

また、ゲートアプリなどのANA経済圏の顧客接点を活かし、データやAIを駆使し、リアルの事業基盤を有するANAグループらしいOMOを通じたUXの実現も命題になります。

マーケティングを深化させていくと共に、イノベーションにもチャレンジし、人・モノの移動を通じて、お客様(生活者)の体験価値の向上や社会課題の解決を実現していくことが中長期的なミッションとなります。

※コロナ前の正常時である2019年度の搭乗実績

ANAグループは、世界でもトップクラスの航空、旅行などのリアルな事業基盤を有しています。当社はその出島組織として、データやデジタルソリューションを通じてその強みである"リアル"を輝かせられるかが今後のチャレンジだと考えています。

新型コロナウィルスの世界的な大流行の影響は、Web会議などのDXが「ニューノーマル」という形で人々の生活や移動のあり方を変容させました。この変化により、ポストコロナ時代は移動という「手段」ではなく、移動の「意味」が重要になってきています。

移動をしたくてもできない時間の中で、リアルな移動は、常に非日常な経験や感動が待ち構えていて、五感を通じたリアルな体験が人間的な成長に繋がることを痛感しました。人が人間らしく生きていくには、どのような時代においても時間や空間が生み出す人やモノ、自然などとの"リアル"な出会いが必然の帰結であり、これが移動の本質的意味であり価値です。

OBXは、データやデジタルを武器に、マイルで生活できる世界を通じて生活者を日常から非日常に誘い、移動の本質的な意味と価値を相乗させて、リアルな一人ひとりの生活者のコトを輝かせていきたいと思っています。これは、地方創生を含め、社会全体を元気にすることにも繋がるはずです。

デジタルな会社ですが、最終的に届けていきたい価値はリアル(アナログ)という自虐的な挑戦を行っていきます。

当社は大企業でもスタートアップでもありません。双方のいいとこ取りをしたユニークな企業です。

①メディアに掲載されるような、社会にインパクトを与える大きなスケールの仕事をスタートアップライクな環境で実践できます。

②機能子会社(親子)ではなく、出島事業会社(兄弟)になります。ANAグループの会社ですが、稀有な独立性が担保された組織です。自社のR&Dを通じたプロダクト開発や外部向けのサービス開発などにも取り組み始めています。

③デジタルビジネスと技術の専門家が混成された組織です。DXに必要な双方のケイパビリティが備わっているため、上流から実装までチームでやり遂げる達成感を味わえます。

④人的資本経営の考え方を取り入れ、DX時代に相応しい文化や独自の制度を導入しています。一人ひとりのキャリアを重視し、個人と企業が一緒に成長していく事を目指します。

高度な経験やスキルをお持ちの方には是非当社でスケールの大きな仕事にチャレンジして欲しいと思いますが、何よりも目的意識の高い方と仕事をしたいと思っています。航空運送事業のみならず、様々な業界や社会全体を見渡せる好奇心や高い視座を持ち、その目的の実現に奮闘してもらえる仲間を求めています。

OBXはまだまだ小さなラボだと思ってください。組織としても事業としても、成長はこれからであり、故に完璧でもありません。ただ、伸びしろが大きいからこそ、変わり続ける事にはコミットします。型に嵌ったやり方をしたくない方、就社ではなく就職で専門性を発揮したい方、OBXのビジョンに共感いただける方、是非一度お話させてください。ご連絡お待ちしております。

NTTにおけるセールス、コンサルタントを経て、2003年にANAに入社。次世代ネットワークや海外コールセンターシステムを構築を行い、2010年からはドイツのStar Alliance GmbHにてプロジェクトマネージャとしてスターアライアンスのプロダクト開発に従事。

帰国後は、LCC立ち上げやDX戦略の策定の後、データマネジメントやCRMの責任者としてデータ活用を推進。

2020年に経団連DX会議DXタスクフォースメンバ。日本ITストラテジスト協会正会員。

2022年よりOrbitics株式会社代表に就任。